飲食店が採用できない大きな原因
多くの飲食店では、人材不足に陥り、運営もままならない深刻な状況になっているケースが、増加傾向にあります。確かに、若者の接客離れや、夜に働きたくないといった傾向が加速していることは事実ですが、それでも採用できている飲食店はたくさん存在しています。
今回は、飲食業界が採用機会を自ら逃しているケースについてご案内させて頂きます。
〇 応募が来ないのではなく、応募を把握できていないケースが多いということです。
これは、特に夜に営業される飲食店に共通する問題となりますが、以下をご確認ください。
(募集企業) 夜はお客様が多く、忙しい傾向にある。
(求職者) 16時~24時の間に応募する方が大半を占めている。
上記の時点で、大きなミスマッチが生じています。
具体的には、応募者は比較的夕方から夜にかけて応募する傾向にあるが、お店が忙しいことにより、応募の電話やメールに対応できないケースが多く見られるということです。
例えば、電話に出ることができないのに、紙媒体に掲載を行えば、応募がきたことすら把握できないということになります。完全にムダな求人となり、何のために募集掲載しているのか分かりません。
求職者は、複数社を同時に応募する傾向が強いため、1回の電話を逃せば、他の会社に応募するため、採用においてリアルタイムに対応できないということは、この強力な売り手市場においては、致命的と言えます。
上記を解決するための対策としては、受付専用の人員を配置するか、外部に委託するかという選択になります。採用支援の会員様は、弊社で受付を代行させて頂いておりますが、いくら弊社で受付ができたとしても、弊社と採用支援会員様の間で、リアルタイムに面接設定ができなければ、良い結果は出ません。
そのため、あらかじめ面接可能なスケジュールを先に頂くか、リアルタイムに連絡が取れる方を配置して頂くかの対策が必須になります。
求人を掲載スタートして採用活動が終わるのではなく、入社して初めて採用の一連の流れが完結となるため、応募から入社までの期間を、できる限り短縮することで、採用問題の何割かは解決できます。
(飲食店側) クソ忙しい時間帯に電話してくるな!
(求職者側) 電話がつながらない・・・。他の会社に応募しようかな・・・。
(飲食店側) 今忙しいので、後から電話してもらえませんか!?
(求職者側) 分かりました。 ⇒ 心の中では、「は?もう別の会社に応募するから電話するか!」
(飲食店側) 今ピークの時間帯で忙しいため、後ほどこちらからご連絡させて頂いてもよろしいですか?
(求職者側) 分かりました。⇒ 心の中では、「すぐ連絡来ないなら、他に応募しようかな・・・。」⇒ 「全然折り返しこないなぁ。もういいや。別に行こうっと。」
(飲食店側) 折り返し連絡しても、電話に出ない!どうなっているの? 応募してきたクセに!
(求職者側) もう他決まっているし・・・。今頃連絡きても・・・。着拒しようっと。
(飲食店側) 採用の連絡をしているのに、全然連絡つかないな。最近の若者は・・・。
(求職者側) もう他で働いているのに、今頃連絡されても困る・・・。
上記のように、面接に至る前に応募者が辞退するケースが特に多く見受けられます。
このロスを解消するだけで、確実に採用数が増加します。
逆に言えば、このロスを解消できなければ、いくら求人に出しても一向に人員が集まらない!となります。
また、一度辞退した応募者は、よほどのことがない限り、二度と応募してくれることはありません。
同時に、友達などが、〇〇でバイトしようかな?という話題になったときに、〇〇は全然電話でないし、対応悪いから、やめといた方がいいよ!と会社の印象を悪く伝えられる可能性があります。
場合によっては、これだけのことで、あそこはブラック企業だと言い始める悪質な求職者も存在しています。
採用情勢が強力な売り手市場であることから、応募の電話の時点から、企業は求職者から見られています。
最近では、LINEやメールでの応募が可能になっていることで、応募しやすくなりましたが、同時に簡単に
面接をブッチする若者も増加傾向にあり、応募者の質の低下も話題となっております。
しかしながら、募集企業側も、同様に求職者に悪い印象を与えていることもあるため、最初の課題としては、上がった応募を確実にモノにするという意識を採用担当者が強く認識することが重要になります。