自社サイトの活用
自社サイトの活用
最近では、有料無料の求人媒体の利用以外にも、自社サイトで募集を出す企業が増加傾向にあります。
有料媒体と異なる点は、手間はかかりますが、長い目で見た場合に毎月低コスト運営が可能です。
具体的には、自社サイトに求人募集を出して、「indeed」 「Google for jobs」 「求人BOX」 「Yahoo!お仕事検索」 などの、検索エンジンに拾われるように設定して、求職者が検索するワードにヒットさせることで、応募が上がる仕組みとなります。
自社サイトにも、さまざまな種類があり、自社ホームページ上に掲載する方法から、採用システムを導入して自社ホームページにリンクを貼る方法など、やり方が多岐にわたります。(無料から有料までさまざま)
また、最近では、indeedやGoogleなどの、課金システムも流行し始め、求人募集をクリックされた場合に課金されるプランもあります。または、検索エンジンから検索された場合に上位表示ができるスポンサー枠などもあり、年々WEB求人が複雑化してきており、ある程度の知識がないと成果を出せなくなってきています。
現状では、多くの企業が、「タウンワーク」 「バイトルドットコム」 「マイナビバイト」 などの有料媒体を主に採用活動をしておりますが、これらの求人媒体は費用をかければ、手間をかけずに上位掲載をすることが可能です。
実際に、有料媒体を活用する場合と、検索エンジンにヒットさせる方法では、どちらが安いのか?という点で見ると、採用活動に時間を割ける企業であれば、ある程度の知識がある前提で、検索エンジンを活用する手法の方が安くなる傾向にあります。
ある程度の成果を求める場合、無料の手法では中々難しいため、採用システムを導入する企業も増えていますが、初期導入費用がかかるものが多いため、導入に躊躇することも多いと思います。(募集拠点が少ない場合には割高になってしまう可能性もあります)
自社サイトを活用した採用活動を行う場合、通常の有料媒体と異なり、自社で求人原稿を制作したり、検索軸を考えて設定したりと手間がかかるため、採用システムを導入しても、すぐに使わなくなり、ムダなコストになる企業も多いため、導入後は継続的にやらなければ、成果を出すことが難しくなりますので、導入前に入念に検討が必要になります。
しかしながら、採用活動においては、お金をかけるより、手間をかけて工夫した方が、採用単価を安く抑えられるため、本気で採用問題を解決したいと考えるならば、通常の有料媒体に頼るだけではなく、自社で知識を習得して、自社サイトを使いこなす必要があります。
自社で採用活動を行いたい場合、手始めとしては、無料の自社サイト募集を複数活用して、継続して利用できるものなのかを判断してから、有料システムに申し込む方が良いと思います。
現在の売り手市場においては、単に通常の有料媒体のみでは難しくなっているため、同時に自社サイトを構築することが採用活動を有利に進めるためには必須となってきます。(改めて別の記事で詳しく紹介したいと思います)
求人TOP画面からの検索設定
求人TOP画面からの検索設定
求人サイトから応募する求職者は、希望の仕事を探す上で、条件設定に✔を入れて、検索で絞ります。
例えば、ネットショッピングで送料無料にチェックを入れて絞ることと同様に、求職者も希望を入れた上で案件を絞ります。
今回は、実際にどのような条件設定の選択ができるのかを、某媒体から抜粋してみました。
ネットによる求人募集で重要なことは、より多くの求職者に見てもらえるかどうか?ということが応募数のカギを握ってきます。
採用担当者側としては、どのような検索設定ができるのかを知っておくことが重要です。
この検索にヒットしない場合、掲載をしていても、見てもらえる確率が下がり、結果的に応募が少なくなってしまいます。
それでは実際に、以下をご覧ください。
エリア/職種/給与/雇用形態/勤務時間/シフト/単発/短期/長期/シフト自由・相談OK/シフト提出(1~2週間毎)/シフト提出(月毎)/時間固定シフト制/週1日~OK/週2・3日~OK/週4日以上OK/早朝/朝/昼/夕方/夜/深夜/1日1.2h以内OK/1日4h以内OK/1日6h以内OK/9時~勤務OK/10時~勤務OK/16時前退社OK/17時前退社OK/春・夏・冬休み期間限定/残業なし/残業少なめ(月20h未満)/残業多め(月20h~)/日払い/週払い/高収入・高額・高給/未経験・初心者歓迎/主婦(夫)歓迎/学生歓迎/高校生歓迎/ミドル(40代~)活躍中/交通費支給/しごと体験応募・職場見学応募OK/在宅ワーク・内職/扶養控除内OK/給与手渡しOK/給与前払いOK/Raise the Salary/昇給あり/新卒・第二新卒歓迎/フリーター歓迎/エルダー(50代~)活躍中/シニア(60代~)活躍中/外国人活躍中・留学生歓迎/学歴(中・高卒)不問/副業・WワークOK/ブランク有OK/経験者優遇/オープニングスタッフ/駅徒歩5分以内/産休・育休実績あり/車通勤OK/バイク通勤OK/リゾート/禁煙・分煙/寮・社宅あり(住み込み)/託児所あり/社会保険制度あり/社員登用あり/まかない・食事補助/研修制度あり/資格取得支援制度あり/髪型・髪色自由/髭(ひげ)OK/ネイルOK/ピアスOK/服装自由/履歴書不要/即日勤務OK/友達と応募OK/その他多数あり
上記は、一つの求人サイト内における検索設定となっており、上記以外にフリーワードで探す方も多いため、求人広告へのアクセス数を増やそうと思えば、できるだけ多くの検索軸にヒットするように設定する必要があります。
ただし、アクセス数を増やすために、実態と異なる記載は、ミスマッチにつながり企業の信用を落としかねませんので、採用基準や受入体制を検討した上で、できるだけ多くの検索にヒットするように対策することが大切です。
例えば、フリーターが、交通費支給と履歴書不要にチェックを入れて検索した場合、該当しない企業の広告は表示されません。裏を返せば、1円でも支給があれば交通費一部支給と書く事もできます。
このように、大半の求職者は、何らかの検索条件を設定した上で探す傾向が強いため、可能な限り対応した方が得策と言えます。
また、求人サイトごとに検索条件の内容は異なっており、利用するサイト全てを把握しておかなければなりません。そして、フリーワード対策として、求職者がよく検索するワードを求人原稿内に入れておくことも大切です。(検索ワードランキングは各求人会社に聞けば、毎月のデータを開示してもらえます。)
現代のWEB求人サイトにおいては、紙媒体と性質が異なり、単に掲載するだけでは応募は上がらず、いかに見てもらえるか?という点がカギを握ります。もちろん見てもらった上で、魅力のある募集でなければ、応募ボタンを押されることはありませんので、同時に募集内容の見せ方も考える必要があります。
入社前の辞退と早期離職
入社前の辞退と早期離職
面接後に採用通知を出したのに、入社日に出社しなかったケースや、入社後数日で退職するケースをよく耳にします。
今回は、このような事例において原因となっている可能性の高い事項について紹介したいと思います。
【採用通知後に入社しなかったケース】
- 本命の応募ではなく滑り止めの応募だった
- 面接を受けてみてイメージと違った
- 面接官の対応が悪かった (または従業員の対応が悪かった)
- 求人広告の内容と実態が異なっていた
- 採用通知が来るのが遅くて他が先に決まった
【入社から数日で退職したケース】
- 働いてみてイメージと違った
- 従業員の対応が冷たかった
- 求人広告の内容と実態が異なっていた
- 思ったよりもきつかった
上記は、実際に入社しなかった方と、早期退職をした方の理由で多かったものを抜粋しました。
求職者都合の場合と、企業側に問題がある場合に分かれます。
現状の採用活動において、求職者の質が落ちたと言われる方が多いのですが、必ずしもそうではないケースもあることを認識しておくことが重要です。(どちらかといえば企業の受入体制に問題があるケースが多い)
特に入社から数日で退職した場合においては、面接官の説明不足や、入社後のフォローに問題があったと考えて、現状の確認と対策を打たなければ、何人採用しても人手不足からの脱却は難しくなります。
採用に苦戦している多くの企業に共通している部分として、採用通知を出した時点で安心している。入社日に出勤して安心している。という方が多く見られますが、採用した方が続いてこそ成功と言えます。
大事なのは、続けてもらえることです。そし力を入れるべきところは、入社後の受入体制となります。
「釣った魚にエサをやらない」 という言葉がありますが、採用活動においては、採用した後の方が重要であると言えます。
入社前の辞退や入社後の早期退職が多いという企業は、求人広告を出す前に、社内の体制を見直すことを先に考えることが大切です。
食にまつわる福利厚生
食にまつわる福利厚生
最近は求人サイトから企業の募集案件を見ると、さまざまな福利厚生を目にします。
その度に、ここまでやらないと採用できないのかと、採用情勢の厳しさを痛感します。
さて、今回は福利厚生の中でも、最近よく目にするようになった 「食」 に関する福利厚生について、いくつか事例を紹介したいと思います。
★ 飲食店まかない (朝食支給/昼食支給/夕食支給/夜食支給)
まかないは、昔から飲食店の多くが採用しており、無料支給から一部負担まで、さまざまなものが存在しています。求職者目線では、多くの場合において、「無料支給=福利厚生」 と認識する傾向が強く、逆に一部でも負担がある場合の多くは、福利厚生とは認識していない方が目立ちます。ただし、ステーキを1食200円で食べられるようなまかないも実際に存在しており、このように市場価格よりも遥かに安価な負担で食べられるまかないについては、福利厚生という認識を持つ方が多いようです。
★ オフィスワーク (社員食堂/お菓子/フリードリンク/サプリや野菜などの栄養系)
代表的なのはオフィスグリコ系 (お菓子BOXから100円で購入できるようなもの) や、ウォーターサーバーの設置が増えてきていますが、最近では、水以外にコーヒーやお茶やジュースをフリー提供したり、残業の多い会社では、カップ麺を支給したり、お菓子やアイスを食べ放題で提供したり、100円で購入できる野菜BOXを設置するサービスなど、多岐に渡ってさまざまな福利厚生が出てきています。オフィスワーク系は、飲食店の仕事と違って、席に座った状態での仕事が続くため、眠くなったり集中力が途切れることも多く、休憩中にリフレッシュできる福利厚生が、業務効率のアップにつながり、生産性を上げると言われています。
以上、今回は福利厚生の一部を紹介させて頂きましたが、いずれも多少の導入費用や維持費用がかかるため、できるならば、生産性の向上で会社の利益につながる福利厚生が、企業と求職者の両者の利益になると思いますので、何か福利厚生を作りたいと考える企業があれば、まずは休憩時間に目を向けて、何があれば嬉しいか?ということから考えて行くことをお勧めしたいと思います。
最後に、気をつけなければならないことを1点あげます。
くれぐれもミスマッチにならない福利厚生にすることが重要です。企業側がメリットになると思って作った福利厚生が、従業員側からすると、何のメリットにも感じていないケースです。この場合、完全にムダな手間とコストになってしまうため、新たに福利厚生を作る場合は、従業員に喜ばれて、会社の利益にもつながり、長く継続できるものを意識した上で、導入することがポイントになります。
未経験OK記載の注意点
未経験OK記載の注意点
求人募集の際に、求人原稿の記載内容と実態が異なるケースが増えてきています。
今回は、気づかぬ間に求職者に不信感を与えてしまう言動について紹介したいと思います。
「うちは求人にウソなんて書いてない」 と答える企業にも、ありがちなミスがあります。
それは、応募の電話がかかってきた際に、応募者に 「経験はありますか?」 と聞いてしまうケースです。
求人原稿には、「未経験OK」 「未経験歓迎」 「経験不問」 などと記載しているにも関わらず、上記の応対をしてしまえば、応募者は、「え?」 「経験関係あるの?」 となります。
求人におけるミスマッチには、募集内容と実態が異なるケースにおいて、よく発生します。(採用通知を出したけど辞退された場合は、求人募集と面接で何らかの相違点があった可能性もある)
特に実態が異なるケースにおいては、単に応募を辞退されるだけではなく、場合によっては、SNSで求人詐欺にあったと、拡散されることもあります。
このようなミスは、採用活動においては致命的で、会社の印象を悪くしかねません。
そのため、経験の有無が採用基準になる場合、○○の経験がある方と記載することがマナーです。(応募を上げるために本来は経験が必要な場合でも、未経験OKと記載することはNG。)
また、この逆のケースで、例外事由3号のイの記載と同時に、○○の経験がある方と記載している求人もたまに見かけますが、例外事由3号のイにおいては、経験の有無を採用基準にしてはいけないと定められています。
3号のイとは???
「長期勤続によるキャリア形成を図る観点から、若年者などを期間の定めのない労働者契約の対象として募集・採用する場合」 に限って年齢制限ができるのですが、以下4つの条件をクリアしなければなりません。
◎ 就業経験・職務経験は不問でなければならない
◎ 下限年齢は設けてはならない
◎ 有期雇用契約はできない
◎ 新卒者よりも下の処遇にしてはならない
いかがでしたか?最近では未経験OKと記載のある求人募集がほとんどですが、応募が上がった後に、経験の有無を無意識に聞いてしまっていませんか?このようなちょっとしたことから採用を取り逃してしまう可能性も十分にありえるため、募集内容と実態が異ならないようにすることが重要です。
定着率を上げることの重要性
定着率を上げることの重要性
極端な話、退職者が出なければ、新たに求人募集を出す必要がありません。
(オープニング募集や増員募集を除く)
多くの企業では、退職者数相当を求人募集で補充するために採用活動に力を入れていますが、基本的に、採用活動ができる状態にないケースがよく見られます。
(ムダな求人コストを出してしまう可能性が高い状態)
それは、採用しても退職が減らず、自転車操業に陥っているケースです。
(他記事でも紹介しましたが、穴のあいたザルに水を入れている状態)
穴が大きければ大きいほど、人材不足に陥る可能性は高くなります。
現状の強力な売り手市場において、退職に合わせてスムーズに採用することは、必要人数が多ければ多いほど、難易度が高くなっており、採用が追いつかずに人材不足に陥ることを意味しています。
まずは、採用活動を行う前に、あいた穴をふさぐことを優先するべきです。
従業員の入れ替わりが多いほど、手間とコストがかかり、本業に支障が出かねません。
そのため、退職者数を減らすことを第一に、現状を見直すことが必要になります。
また、定着率の高い職場には、何らかの付加価値があるはずです。
(働きたい理由がある/辞めたい理由がない)
このような職場では、従業員からの紹介も多く、そもそも求人に困る機会が少なくなります。(必然的に採用コストが削減できます)
なぜ定着率が高いのか?を特定できれば、それを求人募集でアピールすることで応募数が上がります。(定着率の高い理由が分からなければ、既存の従業員に聞けば何らかの回答が得られます。)
これが、いわゆる会社の自慢できることであり、求職者目線の魅力であると言えます。
(コスト不要で他社との差別化ができる)
よって、どのように採用活動を進めればうまくいくか?の前に、どうすれば定着率が上がるか?ということに目を向けずに進めても、採用問題の本当の解決には至らないことを念頭に置いて、採用活動を進めることが重要になります。
インセンティブポイント (福利厚生編)
インセンティブポイント (福利厚生編)
最近では、ユニークな福利厚生が増加傾向にありますが、弊社では数年前から、インセンティブポイントシステムを導入しています。
簡単に言えば、社内通貨を作り、何かを達成した時に毎月ポイントとして付与します。(1ポイント=1円)
獲得したポイントは、いつでもアプリやPCから賞品に交換することができます。(アイテム数2万点以上)
弊社が利用しているのは、ベネフィット社のシステムを導入していますが、従業員目線から見ると、給料以外に得られる報酬として、付加価値の一つと認識されています。
採用が難しいため、時給を上げると想定した場合、既存従業員の時給も上げざるを得ないため、人件費の大幅な増加は免れられません。
できれば、時給を上げずに何とか採用したい!と考えることが一般的だと思いますが、コストのかからない福利厚生だけでは、応募数が劇的に改善するには至らない可能性が高いため、できるだけ低コストで福利厚生を充実させるための一つの手法として、インセンティブポイントシステムを活用する案を紹介したいと思います。
まずは、どのような達成においてポイントを付与するのか?
これは、業種ごとにさまざまな設定が想定されるため、基本的にはムダ金にならない付与項目を設定することが基本となります。(求人応募を増やす/離職率を下げる/モチベーションを上げる目的など)
例えば、1ヶ月皆勤した場合や誕生日など、できれば付与項目を多く設定することが重要になります。
もう一点重要なのは、付与ポイントの高低よりも、毎月コンスタントに付与できる項目設定をすることです。(たまにしか得られないポイントの場合、あまり魅力的に感じられないため)
このインセンティブポイントシステムを活用することで得られるメリットは、使い方次第となります。
うまく活用できれば、前述した通り、求人応募数の増加や、離職率が低下する成果が出せます。
しかしながら、使い方を間違えれば、悪影響も及ぼします。
例えば、管理者が気に入った従業員だけに多く付与したりしてしまえば、せっかくの良いシステムが、ムダになってしまうこともあります。
あらかじめ、細かいルール設定を準備してからの導入が望ましいと言えます。
次に、このシステムのデメリットについては以下となります。
○ 従業員がポイントを賞品に交換した時点で所得となり、給与計算時に現物支給で課税となるため、経理的な処理に少し手間が発生します。
○ ポイント付与の項目を増やしすぎると、毎月集計して入力する手間がかかります。特に従業員数が多い会社では、導入前に入念に検討された方が良いと思います。
○ 多少のコストがかかる (付与ポイント次第)
弊社では、株式会社アベブの社名から、社内通貨の名称をAVEPO (アベポ) と名付けておりますが、社内通貨の名称は自社で設定ができるため、他社との福利厚生の差別化としては、時給を上げるよりも低コストで魅力のある福利厚生を実現できます。
求人原稿のアイコン設定
求人原稿のアイコン設定
自社のターゲット層を採用するために、下記のようなワードを原稿内に表記することが推奨となります。
目的は、「週3日・4日・5日/早番・遅番可/土日祝可」 で勤務できる方の応募数を増やすために、以下の文言を原稿内のアイコンなどに設定することが推奨です。
○ 週1日~OK ○ 1日3時間~OK ○ 平日のみOK ○ 土日のみOK
○ 早番のみOK ○ 遅番のみOK ○ 短時間OK ○ 短期OK ○ WワークOK
○ 学生歓迎 ○ 主婦歓迎 ○ ミドル歓迎 ○ 年齢不問 ○ 10代~40代活躍中
あくまでも、「週3日・4日・5日/早番・遅番可/土日祝可」 を採用するための戦略となります。
週5日の勤務者を採用したくて、週5日歓迎と正直に書いても応募は上がりません。
人間の心理として、慣れるまでは週3日~4日で勤務を開始したいと思う求職者が多く、最初から週5日と書かれていれば、敬遠しがちになります。
若年層の動向も大きく変化しており、単に 「高収入」 だけでは採用はできない時代となりました。
直近の求職者が仕事を探す上で最も重要視することが 「マイペース」 「休みが多い」 「クリーンな企業」
といった 「時間優先型」 の若者が増加傾向にあります。
特に、何か用事があるわけでもなく、「何となく昼間の仕事で土日休めたら良いな」 と考えている若者が急増しております。このような若者は面接で心変わりすることが多く、面接次第で、結果的に遅番や土日も働けることになる可能性が多くあります。
よって、募集段階から固いシフト制をアピールすると 「応募ゼロ」 となる可能性が高くなります。
◇ 注意点
「長期歓迎」 「週5日歓迎」 ⇒ 原稿内には使わない方が良い ⇒ 逆効果
「未経験歓迎」 と表記しているのに、電話で経験の有無をヒアリングすること ⇒ ×
「2交代制」 「完全シフト制」 「研修」 「指導」 といったワードは控えた方が良い
売り手市場の状況に対応していくには
売り手市場の状況に対応していくには
もはや、時給と条件のみで、採用ができる時代ではなくなりつつあります。
募集企業の多くが、条件面での緩和を進めており、2交代制で勤務できる方しか受け入れないといった企業は、今後も採用活動においては、苦戦を強いられると思います。
特に若年層の動向は、大きく変化し、若者の仕事に対する価値観も大きく変わってきました。新卒採用にも大きな影響が出ており、1名の採用単価が200万円を超えている企業も多く見られます。
単に 「立地」「給与」「条件」 が良くても簡単に採用はできない時代となりました。
これからの採用において、重要になってくるキーワードは 「従業員満足度」「新しい働き方」「会社の魅力」といった部分が、採用の決め手になってくると予測できます。
付加価値なくしての採用は非常に困難な時代に突入しています。
「従業員満足度」
仕事を通して、「楽しい」 「やりがい」 「得られるもの」 を提供
「新しい働き方」
マイペースに働ける 「労働環境」 を整備
「会社の魅力」
「従業員を大切にする会社」 「クリーンな職場環境」 「他社にはない何か」
このような、内面的な部分に対して 「入社動機」 「離職率低下」 となる施策が求められます。
また、「フリーター」 「学生」 「主婦」 など、ターゲット層ごとに、感じる魅力は異なるため、それぞれに合わせた付加価値を考える必要があります。
「募集時給」 「採用条件」 には限界がありますが、これらの要素は付加価値次第で、ある程度はクリアできる問題と考えられます。
退職に伴う補充採用はいつから?
退職に伴う補充採用はいつから?
退職者が出れば、代わりを補充するための採用が必要になります。
いつ求人を出すか?ということは非常に重要で、遅くなればなるほど、採用も遅れます。
必要な時期になる直前に求人を出しても、採用できるまでには、平均1ヶ月程度の時間を要します。
あまり早く採用すると人件費がかさんでしまうという声をよく耳にしますが、必要な時期に採用が間に合わず、結果的に求人費用の方がかさんでしまうことも多く、募集開始時期は早すぎても遅すぎても良いことはありません。
募集開始時期は、募集するターゲット層によって変わりますが、今回はフリーターを採用したい場合の有効な開始時期について紹介したいと思います。
まず認識が必要なことが、フリーターの多くは在籍中に次の転職先を探す傾向が強く、転職するにしても現在勤務中の会社には少なくとも1ヶ月前に退職告知をする必要があるため、募集が出たからと言ってすぐに転職することは一般的には無理です。
例えば、4月1日から勤務できるフリーターを採用したい企業が、3月1日に求人募集を開始した場合に採用できる範囲は、現在無職で求職中のフリーターに制限されるということです。
上記の場合、無職のフリーターという狭い範囲が採用ターゲットになってしまうため、必然的に選べるほどの応募数は上がらず、下手すれば4月1日から勤務できるフリーターを採用できない可能性も上がります。
よって、推奨とされる開始時期は必要な日の2ヶ月前となります。
求人各社が8週間の掲載プランを販売している理由は、そもそも安全に採用するには2ヶ月かかるということです。
2ヶ月前に掲載を開始することで、転職希望のフリーターに時間的猶予を与えることができるため、1ヶ月前から募集する場合よりも、採用が円滑に進む可能性が上がります。
考えるべきは、転職希望者の都合に配慮が必要だということで、企業の必要時期と求職者の転職可能時期に、ミスマッチがないように掲載開始日を考える必要があります。
応募が急に減った時に考えられること
応募が急に減った時に考えられること
つい最近まで求人募集を出せば、ある程度の応募がコンスタントに上がっていたにも関わらず、急に応募が上がらなくなった事例を多く目にします。
この状況になった時に、判断を誤れば、あっというまに人材不足に陥ります。
今回は、急に応募が減った際に考えられるケースについて紹介したいと思います。
① 求職者の動きが停滞しているとき
年間で見た場合、応募が上がりやすい時期と上がりにくい時期があります。
近年のデータからは、あらかじめ上がらない時期を事前に特定することが困難になっていますが、それでも過去データから、一般的に応募が減るのはどんな時なのか?というのは明白で、それは天候が悪化した場合です。例えば、雨が続いたり、台風などの災害が起きた時です。このケースで一時的に応募が下がった場合だと、天候が回復した後に応募数は上がりますので、さほど気にすることではありません。
② 周辺企業の募集に変化があったとき
今回の記事で最も重要になるのが、急に応募が上がらなくなった際に、周辺企業の募集内容が大きく変化している場合です。例えば、周辺の時給相場が上がった(最低賃金の改訂タイミングに起こりやすい)場合、シフト条件を緩和する企業が増えた場合、周辺企業が求人費用を増やしたために自社求人が下の方の掲載になった場合、周辺企業が給与以外の特典や福利厚生に力を入れた場合、周辺企業の求人数が増えた場合、他にも多数考えられますが、多くの場合、他に魅力のある仕事が増えたことで、他社に応募が流れてしまったと考えられます。
急に応募が減った場合、上記のようなことが考えられますが、慎重に原因をつきとめる必要があります。何の根拠もなく、求人媒体がよくないと判断して、他の求人媒体に切り替えがちな企業が多く見られますが、多くの場合は解決しません。根本の原因に有効な策かどうか?ということが重要になります。
過去の記事でも紹介しましたが、求人結果を分析する際には、まずはアクセス数の推移を見ることです。
アクセス数が悪ければ、求人のキャッチや掲載プランを上位に変えれば、ほとんどの場合でアクセス数が増加します。また、アクセス数が多いのに応募が少ない場合は、求人自体の魅力が他より劣っていると自覚する必要があります。
意外にも人材不足に陥っている会社の求人は、アクセス数は高く推移している傾向が目立ちます。
これは、求人に大きな費用をかけている分、他よりも露出度が高く、アクセス数が増えています。
しかしながら、いくらアクセス数が多くても、応募が上がらなければ話になりません。
採用に苦戦している企業の多くは、目をつけるところが間違っています。
言い方を変えれば、無効な対策に時間とコストをかけていると言えます。
より早く人材不足の状況から抜け出したいのであれば、なおさら採用ができていない本当の原因をつきとめて、それに応じた有効策を打つしかありません。
急に応募が減った場合、自社募集と周辺企業の募集動向を照らし合わせて、何が違うのか?ということを考える分析が採用活動にはかかせません。
採用にかけるべきは、コストよりも手間をかけることです。
最近採用が厳しいと感じる企業は、お金を使う前に、自社募集を一度振り返ってみて下さい。
若年層が応募を敬遠する募集内容
若年層が応募を敬遠する募集内容
今回の記事は、以下を見ると、「そんなやつは採用したくない!」 などと感じるかもしれませんが、今回は、内容の善し悪しを議論する記事ではなく、現実にそくした傾向として、求職者アンケートや応募データから分析した結果を紹介したいと思います。
さて、直近の若年層は、どのような求人で応募を敬遠しやすいのか?
一部の事例を紹介したいと思います。
◆ 幹部候補募集と記載のある求人
中途採用でよくみかける幹部候補生の募集は、応募が少ない傾向にあります。
毎年発表される大卒の新卒就活生で、出世意欲のある割合がニュースに出ていますが、年々低下傾向にあり、直近では、およそ15%という数値が発表されていました。
企業目線で見ると、決して変なことを書いているとは思えませんが、若い世代の求職者には、幹部候補生の募集は、応募したいきっかけにはならないと捉えられる傾向にあります。よって、募集の原稿に直接幹部候補生の募集と記載せず、遠まわしに伝えた方が企業の欲しい人材の採用がしやすくなります。
◆ 研修のワードが募集内容に記載されている求人
研修というワードそのものが、重い印象と感じる若年層が増えており、募集企業サイドでは、研修というワードを使わず、サポートやフォローといった記載に変更している案件が増加してきています。
◆ シフト制や完全2交代制のワードが入っている求人
これは、正社員の募集に限ったことではなく、アルバイトの募集にも共通して言えますが、直近では、短時間勤務や週休3日など、働き方そのものが変化しており、会社に縛られる印象を与えるワードとなっているため、求人原稿を作る際には、少し記載の仕方を工夫する必要があります。
◆ 転勤ありの記載がある求人
一昔は、出世と転勤はセットと感じる世代もあると思いますが、転勤の有無は正社員採用において、応募数が大きく左右する要素です。最近は地域限定社員など転勤のない募集も増え、他には同一県内の店舗異動のみと記載する企業も少しずつ増えてきています。特に若年層の応募傾向を見ると、求人サイトの検索画面で、転勤ナシの募集にレ点を入れて検索する方が非常に多くなっていいます。そのため、転勤をさせなくても会社が成り立つ体制を考えた方が、採用はスムーズになります。
◆ 社内イベントがたくさんあって職場環境が良いとアピールしている求人
勤務外に飲み会などのイベントが多すぎると、この会社では働きたくないと感じる若年層が増えています。最近では、忘年会を夜から昼に変えて、ランチ忘年会を勤務時間内に行うなど、無料でも参加したくないという若年層が増えていることに対して、企業サイドも従業員に配慮した対応を取るケースが増えています。求人原稿に社内イベントの写真を使った案件の多くは、応募を敬遠される傾向が見られます。
以上、今回は一部の事例を紹介しましたが、若年層の多くは、マイペースでそれなりに働きたいというニーズが強く、会社に縛られたくないと思っている傾向が目立っておりますが、企業の人事担当者が40代以上の方であれば、今回の記事を見て、「は?」 「なんだそれ!?」 「最近の若者は・・・」 などと感じるかもしれません。
しかしながら、これも企業と求職者の間で起こっているミスマッチの一つとなっているのも事実で、採用活動においては、何らかの工夫が求められます。
全ての求職者が上記のような傾向に該当する訳ではありませんが、求職者の動向も強力な売り手市場によって、大きく変化しているため、今後の採用活動を円滑に進めるためには、批判しているだけは解決しないため、募集企業はあらゆる変化に対応すべく、工夫と対策が必要になります。
採用対策は人的余裕があるうちに
採用対策は人的余裕があるうちに
採用に関する対策は、人員不足に陥ってから考えていては手遅れになります。
なぜならば、採用問題を解決するための根本の原因の多くが、立地や時給ではなく、社内の受入体制に関することが理由で採用ができていない可能性が高いためです。
こういった社内調整には時間を要するため、人員に余裕がある時から対策を用意しておかなければなりません。
具体的には、採用年齢幅・シフト・身だしなみなどの、採用基準に大きなミスマッチがあることで、採用が困難になっている可能性が高いことから、手遅れになる前に対策を考えておく必要があります。
また、人員不足に陥ると、既存スタッフへの負担も増えるため、更なる退職を招く恐れもあります。
現時点で採用に苦戦している企業の多くは、人材不足になってから初めて対策を検討する段階に入ることが多いため、対策を考えて実行するまでの期間に、更に状況が悪化するケースが目立ちます。
注意すべき点は、人員が充足した時点で安心して、次の退職が出るまで採用情勢に目を向けなくなることです。
求職者の動向は、時代の流れと共に変化を続けていますが、直近ではほんの数ヶ月でも変化することがあり、つい最近まで通用していた対策がすぐに効果が出なくなることも少なくありません。
売り手市場においては、求職者にとって仕事が選べる状況のため、ワガママの度合いも高くなり、より企業に求めるハードルが高くなってきています。
こういった求職者の要望に応える企業も増加しており、ほんの数ヶ月間だけ採用活動をしていなかっただけでも、採用情勢は気づかぬ間に早いスピードで変化しているため、人員が充足している時でも、求職者や他の募集企業の動きに目を光らせて、次に人材不足に陥った際の対策を考えておくことが大事です。
採用に限った話ではありませんが、何事も対応の遅れは致命傷になり得るため、人員が充足している時期こそ、次の一手を用意することに専念することが重要になります。
オープニング募集の本質
オープニング募集の本質
前回の記事に続いて、今回はオープニング募集の本質についてお話したいと思います。
一般的なオープニング募集は、時給が高い傾向が見られます。
これは、企業目線で見ると、絶対に失敗できない採用活動だと分析できます。
確実に必要人数を揃えるために、通常よりも高い時給で募集をかける企業が目立ちます。
しかしながら、時給を上げなくても採用はできます。(周辺企業や同業者の時給と同等レベルで○)
わざわざコストをかけてまで無理して高い時給を設定しなくとも、採用はできるのです。
求職者目線でオープニング募集を見ると、オープニング自体が一つの価値と捉える求職者が多い傾向にあります。
オープニング募集の価値は、人間関係が一から始められるということです。
前職又は現職からオープニングへの転職を考える理由として、人間関係で不満を持っているケースが多く、新しい職場で心機一転働きたいというニーズが高いことから、オープニング募集そのものが、魅力となっています。
弊社でも過去に数え切れないぐらいのオープニング募集を代行させて頂きましたが、時給を高くしなくても、採用ができるということは実証済みです。並みの時給でもやり方次第で十分に採用ができます。
ただし、時給が高いことに越したことはないということです。(高ければ更に採用ができるのも事実です)
オープニング募集に大きなコストをかける企業が多いですが、本当に難しいのはオープニングというキャッチが使えなくなった後の採用活動です。
オープンした後の方が採用は難しくなり、福利厚生などにコストをかける必要があると言えます。
時給を高くしたから採用に成功したと誤認して、採用を甘く見て、オープンした後の採用活動に苦労する事例が特に多いため、オープニング募集の本質を理解していなければ、オープン後の人件費や採用コストを見誤り、計画した利益を残せなくなる可能性が高くなります。
オープニング募集を成功させる秘訣
オープニング募集を成功させる秘訣
新規開店に伴い、オープニング募集を行う上で、最低限認識しておかなければならないことを紹介したいと思います。
オープニング募集は、人材確保ができなければ、開店を迎えることはできませんので、いわば失敗の許されない採用活動だと言えます。
確実に必要人数を採用するためのフローについて一部簡単に説明したいと思います。
① 開店日の4ヶ月前に求人募集を開始する (必要人数によって多少前後)
○ 新しくお店ができることを世間に認知させる必要がある (何のお店なのか/店舗住所/開店時期)
○ 無職者以外は急に転職できない (開店に合わせて直前に転職できるだけの時間的猶予が必要)
② 求人予算の使い方
○ 開店日に近づけば近づくほど求人掲載を増やしていく (最初から大きなコストをかける必要はない)
※ 4ヶ月前から募集を開始する前提で考えた場合、最初の2ヶ月間は応募があまり上がりません。最初の2ヶ月間は、後半の2ヶ月間で一気に応募を増やすための戦略として、広告宣伝を兼ねた世間への認知という意味合いでの求人募集になります。求職者は、オープニングの求人を目にしたら、求人サイト上で、キープリストに保存し、オープンが近づいた頃に応募する傾向が強く見られます。
★ オープニングで応募を増やすためには、事前の告知期間を設けることが非常に重要となります。
③ 多めに採用する (必要人数の2割増程度多い採用をしてリスクヘッジしておく)
○ 採用からオープンまで日数がある場合、気が変わって辞退する応募者が一定数出ます。
○ オープン後に想像と違ったという理由で、早期退職する応募者が一定数出ます。
★ オープンから3ヶ月程度は人件費予算を多めに確保しておく必要があります。
(辞退者や早期退職者が出ずに人員余剰になったからと解雇はできません)
以上、今回はオープニング募集における基本に少し触れてみましたが、オープニング募集は求職者には人気があるため、わざわざ高時給にしなくても戦略をしっかり立てれば、採用は比較的簡単にできますが、他にも注意すべき点や、成功させるための手法が、業種ごとにいくつもあるため、確実に開店に間に合う採用をしたい企業様、オープニングのやり方が分からない企業様、できるだけ低コストで採用したい企業様、オープニング募集の手間を省きたい企業様は、ぜひ弊社へご相談下さいませ。